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物件の購入
不動産購入 新築住宅と中古住宅
不動産購入を考えるとき、「新築」と「中古」、どちらを選ぶべきか――この質問は多くの方が悩むポイントです。
海外、特に欧米では流通している住宅のおよそ8割が中古物件と言われています。そして近年、日本でも新築の価格上昇や物件数の減少を背景に、着実に中古住宅市場が拡大しています。
■なぜ中古住宅が選ばれているのか？
その１番の理由は「価格」。新築住宅は資材費や施工費の高騰で、ここ数年だけでも1～2割ほど値上がりしています。この状況で、高額な住宅ローンを組むことに慎重になる人が増えており、費用を抑えたいという実情が、中古住宅の需要を後押ししています。
さらに、リフォームやリノベーションで、古い住宅でも見違えるように快適でおしゃれな空間に生まれ変わるケースが増え、「中古＝妥協」ではなく「自分らしい住まいづくりができる選択肢」として認識されるように。性能面でも断熱や耐震改修によって新築に劣らないレベルへアップデートできることが、多くの購入者に支持されています。
■進む中古シフト、その要因
国土交通省の調査によると、中古住宅流通は2022年には42.3％と過去最高に達し、過去10年で約10ポイント上昇しました。その背景には―
- 新築の値上がり（たとえば首都圏マンションはこの10年で平均価格が5,060万円→7,820万円に）
- 新築物件の供給減（首都圏新築マンションは毎年約10万戸→2万戸強と激減）
- 空き家増加や人口動態の変化など、社会全体のトレンドも影響
土地が限られている都市部では、新築供給が絞られる一方、中古物件が多様なニーズに応える存在となっています。
■中古住宅を選ぶメリット
中古住宅の強みは「価格の安さ」だけではありません。現物を見てから選択できる安心感や、立地・広さ・間取りなどの選択肢の幅広さ、自分たちのライフスタイルに合わせたリフォームがしやすい点も魅力です。
■中古住宅を選ぶときの注意点
中古物件には「耐震性」や「経年劣化」など、新築にはない懸念も。購入を検討する際は以下を押さえておきましょう。
- 耐震基準をチェック
建築時期によって耐震性能が異なるため、建築確認申請の時期を把握しましょう。例えば、
- 旧耐震基準（1981年5月まで）：震度5強までの想定
- 新耐震基準（1981年6月～）：震度6強～7でも倒壊しない設計
- 2000年基準（木造のみ）：構造の安全性がさらに明確化 築年数だけで判断せず、補強工事の有無にも注目を。
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状態確認は専門家の目で
住まい方やメンテナンス状況によって物件ごとの状態はバラバラです。第三者の専門家による「建物状況調査（インスペクション）」を活用することで、安心材料が増えますし、国も利用を推進しています。 -
リフォーム・維持費も見積もる
築20年以上の物件は普通で、購入者のおよそ半数以上が購入後に何らかのリフォームをしています。将来的な修繕費用も含めた資金計画を立てることが、賢い中古住宅選びのコツです。
■まとめ
今や「中古＋リフォーム（リノベーション）」が住まい選びの定番となりつつあり、瑕疵保険やインスペクションの市場も伸びています。今後は「マイホーム＝中古住宅」という考え方が主流になるかもしれません。
豊富な選択肢がある今こそ、物件の外観や間取りだけでなく、「建物のコンディション」もよく確かめながら、自分たちにぴったりの住まいを見つけましょう。
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